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子どもの矯正治療、1期治療と2期治療の違いとは?

お子様の歯並びが気になり、矯正治療を検討されている親御様から、「1期治療と2期治療って何が違うの?」「いつから始めればいいの?」というご質問をよくいただきます。子どもの矯正治療は、成長段階に合わせて2つの時期に分けて行うことが一般的です。

本記事では、1期治療と2期治療の違い、それぞれの目的や治療内容、始めるべきタイミングなどを詳しく解説いたします。お子様にとって最適な治療時期を見極めるための参考にしていただければ幸いです。

目次

  1. 1期治療と2期治療の基本的な考え方
  2. 1期治療とは?目的と治療内容
  3. 2期治療とは?目的と治療内容
  4. 1期治療と2期治療の違いを徹底比較
  5. どちらから始めるべき?判断のポイント
  6. よくある質問(Q&A)
  7. まとめ

1.1期治療と2期治療の基本的な考え方

子どもの矯正治療を理解するには、まず「なぜ2つの時期に分けるのか」という基本的な考え方を知ることが大切です。

成長を利用した治療

子どもの矯正治療の最大の特徴は、「成長」を利用できることです。大人になると顎の骨の成長は止まってしまいますが、子どもの時期は顎が成長している途中です。この成長を上手に誘導することで、より良い結果が得られることがあります。

例えるなら、曲がって育ちそうな若い木の幹を、まだ柔らかいうちに支柱で支えて真っ直ぐに導くようなものです。大きく硬くなってから曲がりを直すよりも、成長途中で方向を整える方が、負担が少なく効果的です。

2段階に分ける理由

1期治療は乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)に行い、主に顎の成長をコントロールします。2期治療は永久歯が生え揃ってから行い、歯並びを細かく整えます。

この2段階のアプローチにより、顎と歯の両方を適切に治療することができます。ただし、すべてのお子様が両方の治療を必要とするわけではありません。1期治療だけで十分な場合もあれば、2期治療だけで対応できる場合もあります。


2.1期治療とは?目的と治療内容

1期治療は、お子様の成長を活かした治療の時期です。具体的に見ていきましょう。

1期治療の対象年齢

一般的に、6歳から小学校中学年(9~10歳頃)までの時期が1期治療の対象となります。この時期は、前歯が永久歯に生え変わり始め、奥歯はまだ乳歯が残っている「混合歯列期」にあたります。

ただし、受け口などの症状がある場合は、もっと早い3~4歳頃から治療を始めることもあります。

1期治療の主な目的

1期治療の目的は、「土台作り」です。具体的には以下のような目標があります。

顎の成長をコントロールする 上顎が小さい、下顎が出ている、左右のバランスが悪いなど、顎の骨格的な問題を、成長を利用して改善します。

例えば、上顎が小さくて歯が並ぶスペースが足りない場合、上顎を広げる装置を使用します。成長期であれば、骨がまだ柔らかいため、比較的スムーズに顎を広げることができます。

永久歯がきちんと生えるスペースを確保する 乳歯が早く抜けてしまったり、顎が小さかったりすると、永久歯が生えてくるスペースが不足します。1期治療では、永久歯がきちんと生えてこられるように、スペースを作ります。

悪い噛み合わせを早期に改善する 受け口、極端な出っ歯、前歯が噛み合わないなど、放置すると顎の成長に悪影響を与える可能性がある噛み合わせを、早期に改善します。

口の悪習癖を改善する 指しゃぶり、舌を前に出す癖、口呼吸などの悪習癖を改善し、正常な顎の成長を促します。

1期治療で使用する主な装置

1期治療では、取り外しができる装置や、顎の成長を誘導する装置が主に使用されます。

拡大床(かくだいしょう) 上顎や下顎を横に広げるための装置です。取り外しができるタイプが一般的で、就寝時を中心に装着します。ネジを定期的に回すことで、少しずつ顎を広げていきます。

ヘッドギア 上顎の成長を抑えたり、奥歯を後ろに動かしたりするための装置です。頭や首に装着し、ワイヤーで歯に力をかけます。主に自宅で、就寝時や在宅時に使用します。

機能的矯正装置(ムーシールド、プレオルソなど) マウスピースのような形をした装置で、口の周りの筋肉や舌の位置を改善し、顎の成長を正しい方向に誘導します。受け口や口呼吸の改善などに使用されます。

リンガルアーチ 歯の裏側に沿って装着する固定式の装置で、歯の位置を保ったり、軽度の歯の移動を行ったりします。

1期治療の期間

1期治療の期間は、症状や使用する装置によって異なりますが、一般的には1~3年程度です。ただし、お子様の成長速度によっても変わってきます。

治療期間中は、装置の調整のため、月に1回程度の通院が必要になることが一般的です。


3.2期治療とは?目的と治療内容

2期治療は、永久歯が生え揃ってから行う、仕上げの治療です。

2期治療の対象年齢

一般的に、小学校高学年から中学生(11~14歳頃)以降が2期治療の対象となります。永久歯がほぼ生え揃い、顎の成長も落ち着いてきた時期です。

2期治療の主な目的

2期治療の目的は、「歯並びを細かく整える」ことです。1期治療で土台を作った後、あるいは1期治療なしで直接、以下のような治療を行います。

個々の歯の位置を正確に整える 1本1本の歯を理想的な位置に移動させ、美しく機能的な歯並びを作ります。

正確な噛み合わせを作る 上下の歯がしっかりと噛み合うように、細かく調整します。正しい噛み合わせは、食事を快適にするだけでなく、顎関節への負担を減らし、歯の健康を長期的に保つことにもつながります。

審美的な仕上がりを実現する 笑ったときの歯並びのライン、口元のバランスなど、見た目の美しさも追求します。

2期治療で使用する主な装置

2期治療では、成人の矯正治療と同様の装置が使用されます。

マルチブラケット装置(ワイヤー矯正) 歯の表面にブラケットを接着し、ワイヤーを通して歯を動かします。最も一般的で、ほぼすべての症例に対応できる方法です。

金属製のブラケットのほか、白や透明のセラミックブラケットも選択できます。また、歯の裏側に装置をつける舌側矯正という方法もあります。

マウスピース型矯正装置 透明なマウスピースを使用する方法で、目立たないという利点があります。軽度から中等度の症例に適していますが、すべてのケースに対応できるわけではありません。

2期治療の期間

2期治療の期間は、症状の複雑さによって異なりますが、一般的には1年半~3年程度です。治療期間中は、月に1回程度の調整のための通院が必要です。

治療終了後は、「保定期間」として、リテーナー(保定装置)を使用します。これは、動かした歯が元の位置に戻らないように固定するための装置で、通常1~2年程度使用します。


4.1期治療と2期治療の違いを徹底比較

ここで、1期治療と2期治療の違いを分かりやすく比較してみましょう。

治療時期の違い

1期治療 乳歯と永久歯が混在する時期(6~10歳頃)に行います。顎の成長が活発な時期を利用します。

2期治療 永久歯が生え揃った時期(11歳以降)に行います。顎の成長がほぼ完了し、安定した時期です。

治療目的の違い

1期治療 顎の成長をコントロールし、永久歯が生えるための「土台作り」が主な目的です。将来的な抜歯の必要性を減らすことも期待できます。

2期治療 1本1本の歯を正確な位置に並べ、美しく機能的な歯並びを作る「仕上げ」が目的です。

使用する装置の違い

1期治療 取り外し可能な装置や、顎の成長を誘導する装置が中心です。お子様への負担を考慮し、学校では装着しなくてよい装置が選ばれることも多いです。

2期治療 固定式のブラケット装置が中心です。より細かく、正確に歯を動かすための装置が使用されます。

本人の協力度への依存

1期治療 取り外し式の装置が多いため、お子様と親御様の協力が非常に重要です。装置をつける時間を守らないと、効果が得られません。

例えば、拡大床は1日12~14時間程度の装着が推奨されますが、お子様が嫌がって装着時間が短いと、期待する効果が出ないことがあります。

2期治療 固定式の装置が多いため、装着時間に関する心配は少なくなります。ただし、口腔ケアをしっかり行うという協力は必要です。

費用の考え方

1期治療と2期治療を両方行う場合と、2期治療だけを行う場合では、総額が異なることがあります。ただし、1期治療で骨格的な問題を改善することで、2期治療が簡単になったり、短期間で済んだりする場合もあります。

詳しい費用については、歯科医院でご相談ください。


5.どちらから始めるべき?判断のポイント

「うちの子は1期治療が必要なのか、2期治療から始めればよいのか」と悩まれる親御様も多いでしょう。判断のポイントをご紹介します。

1期治療が推奨されるケース

以下のような症状がある場合、1期治療が推奨されることが多いです。

受け口(反対咬合) 下顎が上顎より前に出ている状態です。早期に治療することで、顎の成長を正しい方向に誘導できます。3~4歳頃から治療を始めることもあります。

極端な出っ歯 上の前歯が大きく前に出ている状態です。見た目の問題だけでなく、転んだときに前歯を折るリスクも高まります。

交叉咬合(こうさこうごう) 奥歯の噛み合わせが横にずれている状態です。放置すると、顎の成長が非対称になる可能性があります。

顎が小さく、明らかにスペース不足 永久歯が生えるスペースが明らかに不足している場合、早期に顎を広げることで、将来的な抜歯の必要性を減らせる可能性があります。

前歯が開いている(開咬) 上下の前歯が噛み合わず、隙間が開いている状態です。指しゃぶりや舌の癖が原因のことが多く、早期に癖を改善することが重要です。

2期治療から始めても良いケース

以下のような場合は、永久歯が生え揃ってから2期治療を行う方が適していることがあります。

顎の骨格に大きな問題がない 上下の顎のバランスが取れていて、歯並びだけが気になる場合は、2期治療から始めることも可能です。

軽度の歯のガタガタ それほど複雑でない歯並びの問題は、2期治療だけで対応できることがあります。

本人の協力が得られない 1期治療では、取り外し式の装置を使用することが多く、お子様の協力が必要です。年齢が低く、まだ協力が難しい場合は、もう少し成長してから2期治療を行う方が効果的なこともあります。

専門家の診断が重要

最終的な判断は、歯科医師による詳しい診察と検査が必要です。レントゲン写真や歯型、顔貌写真などをもとに、お子様一人ひとりに最適な治療計画を立てます。

「早く始めた方がよい」というわけでもなく、「遅い方がよい」というわけでもありません。お子様の状態に合った、ベストなタイミングがあります。

まずは、6~7歳頃に一度、矯正相談を受けることをおすすめします。すぐに治療を始める必要がなくても、経過観察をしながら適切なタイミングを見極めることができます。


6.よくある質問(Q&A)

Q1:1期治療を行えば、2期治療は不要になりますか?

1期治療だけで満足のいく結果が得られるケースもありますが、多くの場合、2期治療で仕上げを行うことが推奨されます。1期治療は「土台作り」であり、歯並びを細かく整えるには2期治療が必要なことが多いです。ただし、1期治療を行うことで、2期治療が短期間で済んだり、簡単になったりすることは期待できます。

Q2:1期治療をせずに2期治療から始めるデメリットはありますか?

顎の骨格的な問題がある場合、2期治療からだと対応が難しくなることがあります。例えば、顎が小さい場合、成長期に顎を広げることができないため、抜歯が必要になる可能性が高まります。ただし、骨格的な問題がなければ、2期治療からでも十分に対応できます。

Q3:1期治療の装置を嫌がって装着してくれません。どうすればよいですか?

お子様が装置を嫌がるのは、よくあることです。まずは、なぜ矯正が必要なのか、どんな良いことがあるのかを、お子様の年齢に合わせて説明してあげましょう。また、装着を頑張った日はシールを貼るなど、楽しみながら続けられる工夫も効果的です。それでも難しい場合は、歯科医師に相談し、別の方法を検討することもできます。

Q4:1期治療と2期治療の間は、何もしなくてよいのですか?

1期治療終了後、2期治療を始めるまでの間は「観察期間」となります。この期間は装置をつけませんが、定期的に通院して、永久歯の生え方や顎の成長を確認します。通常、3~6ヶ月に1回程度の通院が推奨されます。虫歯予防や定期クリーニングも同時に行います。

Q5:中学生になってから矯正を始めるのは遅いですか?

遅くありません。中学生は、永久歯が生え揃い、2期治療を行うのに適した時期です。顎の成長を利用した治療はできませんが、歯並びをきれいに整えることは十分に可能です。むしろ、本人の協力が得られやすく、治療がスムーズに進むことも多いです。

Q6:1期治療の後、2期治療を別の歯科医院で受けることはできますか?

可能です。ただし、1期治療からの経過を知っている歯科医院で継続する方が、スムーズに治療計画を立てられることが多いです。転居などで通院が難しくなった場合は、これまでの治療記録や資料を新しい歯科医院に引き継ぐことが重要です。


7.まとめ

子どもの矯正治療における1期治療と2期治療は、それぞれ異なる目的と役割があります。

1期治療は、乳歯と永久歯が混在する時期に、顎の成長をコントロールし、永久歯がきちんと生えるための「土台作り」を行います。6~10歳頃が対象で、受け口や極端な出っ歯、顎の大きさの問題などに対応します。

2期治療は、永久歯が生え揃ってから、1本1本の歯を正確な位置に並べ、美しく機能的な歯並びを作る「仕上げ」を行います。11歳以降が対象で、成人の矯正治療と同様の装置を使用します。

すべてのお子様が両方の治療を必要とするわけではありません。お子様の歯並びの状態や顎の成長段階によって、最適な治療計画は異なります。

大切なのは、適切な時期に専門家の診断を受けることです。6~7歳頃に一度矯正相談を受けることで、お子様にとってベストなタイミングを見極めることができます。

当院では、お子様の成長段階に合わせた矯正治療をご提案しております。1期治療、2期治療についてのご相談や、お子様の歯並びに関するご心配がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。お子様の健やかな成長と、素敵な笑顔をサポートさせていただきます。


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