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矯正治療中の食事で気をつけるべきポイントとおすすめメニュー

矯正治療を始めると、「今まで通りの食事ができるのだろうか」「何を食べてはいけないの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。特に装置を装着した直後は、痛みや違和感から食事が億劫になることもあります。

本記事では、矯正治療中の食事で注意すべきポイント、避けた方が良い食べ物、おすすめのメニュー、そして装置を傷つけずに食事を楽しむコツを詳しく解説いたします。矯正中でも、工夫次第で食事を十分に楽しむことができます。

目次

  1. 矯正治療中の食事の基本的な考え方
  2. 避けるべき食べ物とその理由
  3. 矯正中におすすめの食べ物とメニュー
  4. 装置装着直後の食事の工夫
  5. 外食時の注意点とマナー
  6. よくある質問(Q&A)
  7. まとめ

1.矯正治療中の食事の基本的な考え方

矯正治療中の食事について、まず基本的な考え方を理解しましょう。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い

食事における制限は、矯正方法によって異なります。

ワイヤー矯正の場合 歯に固定されたブラケットとワイヤーをつけたまま食事をします。そのため、装置が外れたり壊れたりしないよう、食べ物の選び方や食べ方に注意が必要です。

マウスピース矯正の場合 食事の際はマウスピースを外すため、食べ物の制限はほとんどありません。ただし、マウスピースを装着したままの飲食には注意が必要です。

本記事では、制限が多いワイヤー矯正を中心に解説していきますが、マウスピース矯正の方にも役立つ情報を含んでいます。

食事で気をつけるべき3つのポイント

1. 装置を壊さない 硬いものや粘着性の高いものは、ブラケットが外れたり、ワイヤーが曲がったりする原因になります。装置が壊れると、治療期間が延びる可能性があります。

2. 装置に食べ物を詰まらせない 装置の周りに食べ物が詰まると、虫歯や歯茎の炎症の原因になります。詰まりにくい食べ物を選び、食後はしっかりと口腔ケアを行うことが大切です。

3. 歯や歯茎に負担をかけない 特に装置を調整した直後は、歯が動く痛みや違和感があります。この時期は、柔らかく噛みやすい食べ物を選ぶことが推奨されます。

矯正中でも栄養バランスは大切

食事制限があるからといって、栄養が偏ってはいけません。特に成長期のお子様の場合、栄養バランスは心身の発達に重要です。

工夫次第で、制限のある中でも栄養バランスの取れた食事は十分に可能です。食材の選び方や調理方法を工夫しましょう。


2.避けるべき食べ物とその理由

矯正治療中に避けた方が良い食べ物を、理由とともにご紹介します。

硬い食べ物

具体例

  • せんべい、おかき
  • 硬いパン(フランスパンなど)
  • ナッツ類(アーモンド、ピーナッツなど)
  • りんごやにんじんの丸かじり
  • 硬いお肉(ステーキなど)

避けるべき理由 硬いものを噛むと、ブラケットが外れたり、ワイヤーが変形したりする可能性があります。特に前歯で硬いものをかじる行為は、装置への負担が大きくなります。

例えば、りんごを丸かじりするのではなく、小さく切って奥歯で噛むようにすれば、装置への負担を減らすことができます。

粘着性の高い食べ物

具体例

  • ガム
  • キャラメル
  • グミ
  • お餅
  • ヌガーやタフィー

避けるべき理由 粘着性の高い食べ物は、装置に絡みついて取れにくくなります。無理に取ろうとすると、ブラケットが外れる原因になります。

また、装置に残った粘着性の食べ物は、虫歯の原因にもなります。特にガムは、噛んでいるうちに装置全体に広がってしまい、除去が非常に困難になることがあります。

繊維質の多い食べ物

具体例

  • ほうれん草、小松菜などの葉物野菜
  • えのき、しめじなどのきのこ類
  • もやし
  • イカ、タコ

避けるべき理由 繊維質の多い食べ物は、装置に絡まりやすく、取り除くのに時間がかかります。食後のケアが大変になるため、外食時などは特に注意が必要です。

ただし、これらの食材は栄養価が高いため、完全に避ける必要はありません。小さく切ったり、柔らかく調理したりする工夫で、食べやすくなります。

歯に色がつきやすい食べ物

具体例

  • カレー
  • ミートソース
  • 醤油ベースの濃い味付けの料理
  • コーヒー、紅茶、赤ワイン
  • 色の濃いジュース

避けるべき理由 白や透明のブラケットを使用している場合、色素の強い食べ物や飲み物によって、装置が変色することがあります。装置自体の機能には影響ありませんが、見た目が気になる場合は控えめにすると良いでしょう。

食後すぐに歯を磨くことで、着色をある程度防ぐことができます。

大きな塊の食べ物

具体例

  • ハンバーガー
  • サンドイッチ(厚いもの)
  • おにぎり(大きいもの)
  • 大きな肉の塊

避けるべき理由 大きな口を開けて一口で食べると、装置に強い力がかかります。また、前歯に負担がかかり、痛みを感じることもあります。

大きなものは、一口サイズに切ってから食べることが推奨されます。


3.矯正中におすすめの食べ物とメニュー

では、矯正中でも安心して食べられる食べ物と、おすすめのメニューをご紹介します。

柔らかい主食

おすすめの主食

  • 柔らかく炊いたご飯
  • お粥
  • 柔らかいうどん
  • そうめん
  • 柔らかいパスタ
  • 食パン(耳を切り落としたもの)

調理のポイント ご飯は、水を少し多めにして柔らかく炊くと食べやすくなります。パスタも、表示時間より少し長めに茹でて柔らかくすると良いでしょう。

タンパク質が摂れる柔らかいおかず

タンパク質は体を作る重要な栄養素です。矯正中でも十分に摂取しましょう。

おすすめのおかず

  • 豆腐料理(麻婆豆腐、湯豆腐、豆腐ハンバーグなど)
  • 卵料理(オムレツ、茶碗蒸し、スクランブルエッグなど)
  • 白身魚の煮付けやムニエル
  • 鶏ひき肉料理(つくね、そぼろなど)
  • 柔らかく煮込んだお肉(シチュー、煮込みハンバーグなど)

調理のポイント お肉は、ひき肉を使ったり、薄切り肉を柔らかく煮込んだりすることで食べやすくなります。魚も、骨を丁寧に取り除き、柔らかく調理しましょう。

野菜料理

おすすめの野菜料理

  • 野菜スープ、ポタージュ
  • 蒸し野菜
  • 野菜の煮物
  • マッシュポテト
  • かぼちゃの煮物
  • 柔らかく煮たにんじん

調理のポイント 野菜は、十分に加熱して柔らかくすることがポイントです。繊維質の多い葉物野菜は、細かく刻んでスープやお味噌汁に入れると食べやすくなります。

デザートやおやつ

おすすめのデザート

  • ヨーグルト
  • プリン
  • ゼリー
  • アイスクリーム
  • ムース
  • 柔らかいケーキ(スポンジケーキなど)
  • バナナなどの柔らかい果物

注意点 甘いものは虫歯の原因になりやすいため、食べた後は必ず歯を磨きましょう。また、冷たいものは歯が敏感になっている時期には避けた方が良い場合もあります。

飲み物

おすすめの飲み物

  • 牛乳
  • スムージー
  • 野菜ジュース

注意点 糖分の多いジュースや炭酸飲料は、虫歯のリスクを高めます。飲む場合は、食事の時間内にとどめ、だらだら飲みを避けましょう。

マウスピース矯正の場合、マウスピースを装着したままの飲食は、水以外は推奨されません。


4.装置装着直後の食事の工夫

装置を装着した直後や、調整した直後の数日間は、特に痛みや違和感が強い時期です。この期間の食事の工夫をご紹介します。

最初の2〜3日の食事

装置装着直後は、歯が動き始める痛みで、噛むこと自体がつらく感じることがあります。

この時期におすすめの食事

  • お粥やリゾット
  • スープ類
  • 柔らかく煮込んだうどん
  • ポタージュスープ
  • 茶碗蒸し
  • ヨーグルトやプリン

無理に固いものを食べる必要はありません。この時期は、栄養補給を優先し、食べやすいものを選びましょう。

痛みを和らげる工夫

冷たいものを避ける 痛みがあるときは、歯が冷たいものに敏感になっていることがあります。常温や温かいものを選ぶと、痛みが和らぐことがあります。

小さく切る どんな食べ物も、小さく切ることで噛む回数が減り、痛みを軽減できます。

奥歯で噛む 前歯は特に痛みを感じやすいため、できるだけ奥歯で噛むようにしましょう。

徐々に通常の食事に戻す

数日経つと、痛みは徐々に和らいできます。痛みの具合を見ながら、少しずつ通常の食事に戻していきましょう。

ただし、硬いものや粘着性の高いものは、痛みがなくなっても引き続き避けることが推奨されます。


5.外食時の注意点とマナー

矯正中でも、友人との食事や外食を楽しみたいですよね。外食時の注意点とマナーをご紹介します。

メニュー選びのコツ

選びやすいメニュー

  • パスタ料理(クリーム系など)
  • リゾット
  • オムライス
  • 親子丼、中華丼
  • 柔らかい煮込み料理
  • 鍋料理

避けた方が良いメニュー

  • ステーキやトンカツなど、硬い肉料理
  • ラーメン(麺が長く、装置に絡まりやすい)
  • 焼き鳥(串から外して食べれば可)
  • カレーライス(装置が着色する可能性)

食べ方のマナー

小さく切って食べる ハンバーガーやサンドイッチなど、大きいものは一口サイズに切ってから食べましょう。少し手間ですが、装置を守るために大切です。

前歯で噛み切らない 前歯で噛み切る動作は、装置に最も負担がかかります。フォークとナイフを使って、あらかじめ小さくしてから口に入れましょう。

ゆっくり食べる 矯正中は、通常より食事に時間がかかることがあります。友人との食事では、ゆっくりペースで食べることを伝えておくと良いでしょう。

食後のケア

外食後も、できるだけ早く歯を磨くことが理想的です。

外出先での歯磨きセット 携帯用の歯磨きセットを持ち歩くと便利です。歯ブラシ、歯磨き粉、デンタルミラーがあると、装置に詰まった食べ物をチェックしやすくなります。

歯磨きができない場合 どうしても歯磨きができない場合は、水でしっかりうがいをしましょう。また、できるだけ早く帰宅して歯を磨くことが大切です。


6.よくある質問(Q&A)

Q1:チョコレートは食べても大丈夫ですか?

柔らかいチョコレートであれば、装置への影響は少ないとされています。ただし、ナッツが入っているものやキャラメル入りのものは避けましょう。また、糖分が多いため、食べた後は必ず歯を磨くことが推奨されます。白いブラケットを使用している場合、多少の着色が起こる可能性があります。

Q2:お酒を飲んでも大丈夫ですか?

成人の方であれば、お酒自体は問題ありません。ただし、酔って歯磨きを忘れてしまうと、虫歯のリスクが高まります。飲酒後も必ず歯磨きをしましょう。また、色の濃いワインなどは、装置の着色の原因になることがあります。

Q3:矯正中の食事で栄養が偏らないか心配です。

工夫次第で、バランスの取れた食事は十分に可能です。硬い野菜は柔らかく煮る、肉はひき肉や薄切り肉を使うなど、調理方法を工夫しましょう。どうしても心配な場合は、栄養補助食品を取り入れることも一つの方法です。

Q4:マウスピース矯正の場合、マウスピースをつけたまま飲み物を飲んでも良いですか?

水であれば問題ありませんが、それ以外の飲み物はマウスピースを外して飲むことが推奨されます。特に糖分を含む飲み物やコーヒー、紅茶などは、マウスピースと歯の間に入り込み、虫歯や着色の原因になります。

Q5:どうしても硬いものが食べたくなったらどうすればよいですか?

我慢しすぎるのもストレスになります。硬いものを食べる場合は、小さく切って奥歯で慎重に噛む、または調理方法を工夫して柔らかくするなど、工夫してみましょう。例えば、りんごはすりおろす、お肉は長時間煮込むなどの方法があります。

Q6:装置に食べ物が詰まってしまいました。どうすればよいですか?

まずは水でよくうがいをしてみましょう。それでも取れない場合は、デンタルフロスや歯間ブラシを使って取り除きます。鏡を見ながら、ゆっくりと丁寧に行いましょう。どうしても取れない場合や、装置が外れた場合は、歯科医院に連絡してください。


7.まとめ

矯正治療中の食事は、いくつかの制限がありますが、工夫次第で十分に食事を楽しむことができます。

食事で気をつけるポイント

  • 硬いもの、粘着性の高いものは避ける
  • 大きなものは小さく切って食べる
  • 前歯ではなく奥歯で噛む
  • 装置装着直後は特に柔らかいものを選ぶ
  • 食後は必ず歯を磨く

おすすめの食事

  • 柔らかく炊いたご飯やお粥
  • 豆腐、卵、柔らかい魚や肉料理
  • よく煮込んだ野菜やスープ
  • ヨーグルトやプリンなどの柔らかいデザート

矯正治療は、美しい歯並びと健康な噛み合わせを手に入れるための大切な期間です。食事の制限は一時的なものですので、ゴールを見据えて前向きに取り組みましょう。

また、マウスピース矯正の場合は、食事の際にマウスピースを外せるため、食べ物の制限はほとんどありません。ご自身の治療方法に合わせた食生活を送ることが大切です。

当院では、矯正治療中の食事や生活についても、丁寧にアドバイスさせていただきます。食事で困ったことや、装置にトラブルが起きた場合は、遠慮なくご相談ください。快適な矯正生活をサポートいたします。